2023.07.12 18:00 ブランド紹介 食品

世界一やさしいチョコレートandewの誕生秘話(開発者 中村恒星氏 × BIOSOPRAオーナー 矢内綾乃 特別対談)


『現役医学生の事業への挑戦』


andew

完全食チョコレートandew(アンジュ)の東京・汐留での販売開始を記念し、特別対談を開催いたしました。
世界一やさしいチョコレートandew(アンジュ)の誕生秘話、中村代表の学業と事業の両立の話まで、対談でお聞きした内容をご紹介します。


■中村 恒星 氏(株式会社SpinLife 代表取締役)

北海道大学医学部在中。
医学実習で出会ったある難病の患者さんの言葉をきっかけに
「やさしさがぎゅっと詰まった、相手を想うチョコレートを作ろう」
と思い立ち、世界初の完全食チョコレートandew (アンジュ)を作る。
現在も学業の傍ら、andewを一人も多くの方に届けるために活動を続ける。


世界一やさしいチョコレートandew(アンジュ)の誕生秘話



みなさんは、表皮水疱症という皮膚難病をご存知でしょうか。
表皮水疱症は、生まれつき皮膚が弱いため、皮膚がぼろぼろとめくれてしまい、強い痛みを伴う病気です。難病に指定されていて、治療が確立されていない病気の1つです。

口の中も大きく荒れてしまうため、ポテトチップスを食べるとトゲのついた板を食べているくらい痛いそうです。固形物をなかなか食べられない患者さんの気持ちを知るため、中村代表は自ら固形物を食べず液状の栄養ドリンクなどで1週間過ごす体験をしました。
"患者さんの状況が分からないと、患者さんの気持ちが分からないでしょ"

感想は、固形物を口にできないのはメンタル的にきつかったそうです。

相手の気持ちを理解しようとする中村さんの姿勢を表す出来事でしたが、これが中村代表の心に火を付けます。

中村代表がここまで自分の様に考えるのは、ご自身が先天性の心臓の病気を抱えていたのが大きなきっかけです。根治手術でスポーツができるまで回復しましたが、主治医が引退するときに、
”生まれていた時代が違えば、手術がうまく行ったかはわからない。医療が進歩した今だから、回復できた。君は運が良かった。”と言われたそうです。
中村代表は、「そうか、自分は運が良かったのか。今、こうして生きていることには意味がある。この命は意味があることに使わなければ」と考えるようになりました。

その想いで考えに考え抜いて開発したのが、完全食チョコレート『andew(アンジュ)』です。 


andew(アンジュ)は、最初はチョコレートでは無く試行錯誤を繰り返していました。
”患者さんでも食べやすく、栄養があり、かつおいしいもの。”をイメージして、カレー、コーンスープ、たい焼き、コロッケなど、さまざまな食材を試しました。
材料を買ってきて、ミキサーにかけて数々の試行錯誤を経て、たどり着いたのが、『チョコレート』でした。約2年前の話です。

※詳しいエピソードは公式サイトの「作り手の想い」(https://andew.co.jp/pages/story)に詳しく書かれていますので、ぜひご覧になってみてください。

チョコレートと決めてからも、何度もチョコ作りを繰り返しましたが、素人の限界を感じ専門家の力を借りる事に。
札幌唯一のBean to Bar 専門店であるSATURDAYS CHOCOLATEさんに連絡、「若者の想いに心を打たれた」と快く一緒に開発することになりました。

しかし、プロの手をもってしても、andew(アンジュ)の開発はかなり難航しました。原材料を入れるタイミングや、温度、順番など様々な要素が絡み合うチョコレート作りは非常に難しく、最初の試作品は、手に載せただけですぐに溶け始め、味も非常に苦かったそうです。
そうして何度も試行錯誤した末に、配合や原材料などを絶妙に変えることにより、完全食チョコレートandew(アンジュ)が完成しました。

andew(アンジュ)の由来とパッケージにこめた想い

出典:andew _chocolate

中村代表:
試作品を作った時に、患者用のチョコレートと言われても、ご本人から貰ってもあまり嬉しくないと言われました。
気を使わせているのが辛いそうなんです。
     
食事はみんなで同じ物を一緒に食べるから幸せを感じる、という一言がきっかけの一つになっています。

矢内:
そうですよね。
患者さんも、たまたまご病気なだけで、やっぱり本来普通の人。

私も小学時代に半身火傷おって2週間くらい入院したことがあるんですけど、来る人来る人申し訳なさそうな、可哀想な顔されると、こっちも申し訳なくなっちゃって、どちらかと言うと、普通に扱ってもらった方がやりやすいですよね。

本当に患者さんの求める物を追求すると、今のような明るいパッケージとか、女の子が喜ぶチョコレートとかの方が良いですよね。
開発エピソード拝見して、すごく人想いだなと感じました。

中村代表:
僕だってここにいれば普通の人ですが、同じ人間でも、ただ病院に行けば患者として呼ばれます。

その人自身は変わらないのに何が違うかと言うと、場所が違う。
なのに、患者さんのはデザインが病人用なのは不自然で、確かに嬉しくないよなと感じました。

矢内:
そうですよね。確かに。

中村代表:
andew(アンジュ)の名前の由来ですが、
andew=and you
『あなたと一緒に。』と言う想いをこめているんです。
andewのロゴは、手と手を繋いでいるデザインです。その手と手がカカオの豆を表現しています。

購入した方々の反応はどうですか?


https://andew.co.jp/products/reviews

中村代表:
WEBサイトでユーザーの声とか載せているんですが。
そこで、更新されたら通知がくるんで見るんですけど、最近あったのが、癌のおじいちゃんにあげました。一緒に食べました。とか、
歯が悪い、もろいおじいちゃんだったかな?普段は孫を優先してあげていたのに、これは良いと、孫にあげなかったエピソードが書いてあったり。
「めっちゃおもろ(笑)」って思って、”食べたい!”と感じていただいているのが一番嬉しいですね。

矢内:
それは嬉しいですね。(笑)
おじいちゃんも童心に戻っちゃうくらい美味しかったんですね。

中村代表:
孫に譲らないとね。みたいなことが書いてありましたね。とても嬉しいですね。
他には、アスリートや体を鍛えている男性にもandewの愛用者がいるんですよ。

世界一やさしいチョコレートandew(アンジュ)のこだわりポイント



Q:
世界一やさしいチョコレートandew(アンジュ)に入っている成分で、一押しだったり、これはすごいぞと言うスーパーフードはありますか?

中村代表:
昆布が入ってます。
栄養素と味でWIN-WINだから入れようとなりました。
全部の栄養素入れたいと思って、僕は医療の人なので「ヨウ素入れるんだ!」と言うと、ショコラティエは「旨味がでますね!」って言って、同じ材料でも立場が違うと見方が違うなという面白い出来ごとでした。

矢内:
昆布って、栄養素、ミネラルとかたっぷりですね。
昆布のように、何が入っているとかもそうなんですが、〇〇フリーみたいに、入っていないこだわりはありますか?

中村代表:
香料、乳化剤は入れていません。生チョコも乳化剤は入っていないです。
作り手からすると、乳化剤が入っているとめっちゃ楽らしいんですよ。
水分と油脂分を一体化させるのに必要らしいです。

僕はそんなん知らないんで、”ダメです!”とか言っちゃって。(笑)
入れなきゃ出来ないですとか言われたんですが、やってダメで使うんだったら仕方ないけど、初めから諦めるのは、僕は嫌だったんです。やれば出来る!と思っていました。
実際にやってもらったら、”できました!”と。それ見たことか!と言ったんです。(笑)

とある回転数で、とある温度でばーっと混ぜると、ミルクとチョコレートがうまく混ざるポイントを発見したらしく、それだったら乳化剤がいらないと(ショコラティエが)喜んでいました。

矢内:
すごい!やったからこそ、発見できたんですね。

中村代表:
(ショコラティエは)キャリア7年目の方なんですけど、普通のチョコレートの、カカオマス、カカオバター、お砂糖などのチョコレートしか今まで扱ってこなかったそうなんです。
それがandewの開発で、きなことかチアシードとか色んな物が入っているのは初めてだったそうで、やはり扱いが難しいらしいです。とても苦労していましたよ、最初。
    
矢内:
ショコラティエの方もまさか、
”やってダメだったらしょうがないけど、やる前から諦めるな!”
と言われるとは思っていなかったでしょうね。(笑)

医学生と事業の両立のやりがいと面白さとは



Q:
今、中村代表は現役の医学部生と言うことで。正直、医学部生でいるだけで手いっぱいだと思うんですよ。起業していて、行政とのやりとりもしていて、両立において何が大変だったか、面白みとか詳しくお聞きできればと思います。

中村代表:
何が大変かと言うと、実習が終わったあとに、めちゃくちゃ連絡が溜まっているんですよ。返信するんですが、夕方はみんな仕事終わっているじゃないですか。次の朝連絡が来るんですよ。でもその時間は僕、実習が始まっているんですよね。(実習時間は8:30-17:00)返信出来るのは実習後。

今までは自社だけでやっていたんですけど、最近は取引先が増えてきたので流石にまずいと思い、大切な仕事以外は少しずつ外部に移管しようかなと思っています。

外部との連絡時間のズレ、特に行政は17時とかに終わっちゃうんですよね。

矢内:
医学部の実習中に、もしもーし、って出れないですもんね。

中村代表:
そうなんです。
ポケットに携帯入っているので、「鳴ってるな」って分かっているんですよ。
僕が忙しいのは良いんですが、他の人に迷惑かけるのはちょっとまずいので、変えようと思っています。
僕は好きでやっている勉強なので、いくら忙しくても大丈夫です。(笑)

矢内:
本当に限界まで自分でやりぬくと、他の人にも任せてみようとか、あるいは、協力者が現れたりとか、なんとかなっていくものでしょうか。

中村代表:
そうですね。
臨床実習に出る前に全国統一の試験があるんですけど、だいたい100%正答率の問題があったら、だいたい78%くらい正答しないと通らない試験なんです。
その時は結構追い詰められていたので、スタッフに”ごめん。僕は今あまり仕事できんわ。勉強するわ!”っと言った時に、逆に怒られたのが、ちょっと印象的でした。

矢内:
怒られたんですか?

中村代表:
”何言っているんですか。あなたが、医学勉強していることが、この事業のためになるんでしょ。はやく勉強しなさい!”と怒られました。(笑)    
この期間だけは、すべてスタッフに仕事をなげて、僕はずっと勉強していました。

矢内:
なんて、素敵なエピソード!怒る前提が、本当に仲間というか、応援し合っている仲間だからこそ。(笑)

中村代表:
あれは、ありがたかったですね。

中村代表の医者として起業家としての展望とは


Q:
こんなに経験している大学生は、そうそういないと思います。今後どうなっちゃうことやらと思うんですけど、中村代表の今後の展望はありますか?

中村代表:
展望は2軸、起業家としての僕と医者としての僕でそれぞれあります。

医者としては、移殖外科になりたいと思っています。
今、隙間を見つけて縫合の練習をしているのですが、まずは腕の良い外科医になり、最終的には移殖をやりたいです。
臓器は今のところ肝臓を追及したいと思っています。
移殖って、どうしようもならない病気の人の最後の砦なんです。

起業家としては、僕は医療の人なのでヘルスケアとはなんだ?難病とはなんだ?というのをandewを通じて知ってもらいたい。

例えば、僕の表皮水疱症についてのnoteやブログは1万2000回みられているんですよね。1万2000人が僕の記事を目に入れてくれたということに価値がある。

もし、皆さんがどちらかでお仕事していると思うんですが、
例えば入社したいと言う新卒の人たまたま表皮水疱症の患者さんが面接にきたとします。彼らはハンディキャップがあるので、体調も崩しやすいですし、できることが限られていることも確かです。「あ、病気を抱えていては不採用だよな」という事ではなくて、「チョコレートを作っている中村が表皮水疱症のこと言っていたな。あの子達か。ちょっとできることを探ってあげようかな。」
そういう前提で、話をしてくれる大人が増えてくれたら、病気をもっている子供たちが就職しやすくなると思うんです。

知っているか、知らないかだけの世界なんで。そういう接点を増やしたい。
それが、僕がandewのチョコレートを作っている理由だし、他のプロダクトでもできるなら、接点をつくっていきたい。

僕は病院の中で働く人間なので、将来病院の外で話をする機会が減ってくることは自覚してます。なので、チョコレートが僕の分身となって、いろんな場所で、いろんなストーリーを伝えてくれたらすごく良いなと。

まとめると、医者として病気を僕の手で治したいと言うことと、起業家としてチョコレートを通してヘルスケアをもっと知ってもらい、配慮のある世界になって欲しいということです。

矢内:
なるほど。とっても想いがあって、活動されているなと感じました。
これは(私自身も)、良い大人にならないといけないなと思いました。

同世代の方に一言

Q:
この対談イベントに参加されているのは、完全食チョコレートに興味をもっている方々だと思います。同世代の方も多いかと思いますので、皆さんに向けてメッセージをお願いします。

中村代表:
僕が常に大事にしていることと言うか、僕を指導してくれていた人が言っていた言葉なんですが、

”1人でいいから、熱狂的に好きだと言ってくれる人を探しなさい。
まあまあ好きです、と言う人が100人いてもまったく意味がない。
andewのチョコレートの場合なら、1万円だしても良いから欲しい!という人を探しなさい。
1人いれば、必ずその熱狂は伝播するから。”

ビジネスでもなんでもいいですが、まず熱狂的な1人のファンを探すのはめっちゃ大事だと思っています。
ファンが1人もいないけど、まあまあな人が100人いても最後の最後は救ってくれないから。
この言葉は、大事にしようと思っています。
最近は、理解されないことこをあまり気にしなくなってきて「まぁいいや、他の人を探そう」と思うんですよね。

最後に、中村代表のおすすめ一押しチョコレートは?

ガトーショコラがおすすめです。



中村代表一押しのガトーショコラの詳細とご注文はこちらから
▶︎https://andew.co.jp/products/gateau_chocolat(濃厚andewガトーショコラ)

新商品のチョコレートも発売する予定なので、楽しみにしていてください。


世界一やさしいチョコレートandew(アンジュ)は、公式ECサイト(https://andew.co.jp/)およびnatural style BIO SOPRA Tokyo(ナチュラルスタイル ビオソプラ トーキョー)店頭でも取り扱っております。
※ガトーショコラの取り扱いはございません。andew様公式サイトよりお買い求めください。
※andewタブレットはノーマル・きなこ・抹茶・フルーツのみ取り扱いがございます。売り切れの際はご容赦ください。

andew(アンジュ)は8種類の栄養素を含んだ完全食チョコレートで、香料・乳化剤を使用していませんので、美味しく、かつ健康的に栄養を摂ることができます。
ご自身用にも、大切な方への贈り物としてもお勧めです。ぜひ、お手にとってandew(アンジュ)の良さを体感して頂けたらと思います。
スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしております。

■矢内綾乃(株式会社UCHIAGE 代表取締役)

【経歴】

1977年生まれ 群馬県 富岡市出身
1993年 淑徳与野高校に在学
1996年 北海道大学 応用物理学
2000年 北海道大学大学院量子物理工学 数理物理工学
大学院卒業後、株式会社日本電気 (NEC) 半導体事業部最先端技術開発グループに入社。
2016年 株式会社UCHIAGE 代表取締役就任。経営コンサルティング、店舗立ち上げコンサルティング、独立支援等。
2019年 エシカルグッズとオーガニック・エシカル専門店 natural style BIO SOPRA Tokyoをオープン。
2023年 「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度『テナント店舗特別賞』」受賞

【実績】

メディア出演実績
 THE HUMAN STORY
 the FOCUS
講師実績
 港区エコプラザにてワークショップ開催
  自然由来のルームミストづくり〜オーガニックコスメについて学ぼう〜
  竹芝産のミツロウでエコラップ作り
  プラントベースフードを取り入れる~食と自然環境のつながり~
多角経営の実績
 ■経営者育成(独立支援・開発支援)
  独立支援制度により2024年6月までに5店舗が独立、約40名が法人化。
 ■販売事業:小売店舗運営、EC販路構築
  ・オーガニック・エシカル専門ショップ「natural style BIO SOPRA Tokyo」を運営。
  ・2023年に「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度『テナント店舗特別賞』」受賞。
  ・外部企業とのコラボレーション
   東京大手百貨店・商業施設へのポップアップ出展
   着せ替えできるヒール靴 FAMZON

natural style BIO SOPRA Tokyo
(ナチュラルスタイル ビオソプラ トーキョー)は、

大切な毎日に、上質で華やぐライフスタイルを提案する
「お部屋を、オーガニックアイテムできせかえる」

をコンセプトに、こだわり抜かれた様々な商品を取り扱っております。
汐留イタリア街にお越しの際は、お気軽にお立ち寄りください。

〒105-0021
東京都港区東新橋2-9-4 ヴィアパルコビル1F

大江戸線「汐留」から徒歩5分
山手線・浅草線「新橋」から 徒歩9分
山手線・京浜東北線「浜松町」から 徒歩9分
https://bio-sopra.com/access

スタッフによる商品紹介や、季節を楽しむライフスタイルを提案・情報発信しています。
想いの詰まった作品を、みなさまの日常に。

Blog

関連記事